第3回定例会異例の事態で閉会

10月31日本会議の状況について

新聞などで、ご存知の方も多いと思いますが。10月31日13時からの本会議が公契約条例の採決をめぐり混乱しました。このことは新聞によっては公契約条例賛成会派の抵抗のように言われましたが、現実は違います。議会ルール無視の会派があったことから、今後の議会ルールをめぐり整理がつかなかったものです。

その経過は
 本会議の前に開催される議会運営委員会において、市提出の議案が否決された後に、議員提出の公契約条例案を提出することが提案され、取り扱いとして、継続審議として財政市民委員会に付託し議論することが全会派で決定されました。
この議会運営委員会での決定は、全ての会派が遵守することが決められており、今まで札幌市議会の中で、守られなかったことはありません。

10月31日の本会議において、財政市民委員会の委員長より、審議経過について報告があり、その後討論を行い採決したところ、委員会と同じく賛成少数で否決されました。
その後、議員提案の公契約条例案が提出され、その取扱いを動議として、議会運営委員会委員長(自民党)が継続審議とすることを提案しました。本来は議長の問いに全会派が「異議なし」と答え、継続審議とすることが決定するところ、「意義あり、採決すべき」との声があり、議長(自民党)の取り扱いで、採決を実施し、継続審議が否決されました。本来であれば、議会運営委員会の委員は提案された継続審議に反対することがないはずですが、委員長自ら反対しました。その後休憩をはさみ本会議で採決となる予定でしたが、複数の会派から議会運営委員長の対応について協議することが求められました。

その後、対応を協議する中で、議会運営委員会の任務を確認し、議会ルールが守られなかったことの対応を求めましたが、議会運営委員長から明確な説明がなく、会派幹事長会議を招集し対応を協議しましたが、事態収拾に至らず、会期が終了する深夜0時近くになって、本会議を開始して、会期延長を決議して11月1日に本会議を開催することを決定しました。

11月1日13時に本会議を開会予定でしたが、事前に会派幹事長会議も開催されず、議会運営委員会も開かれませんでした。民主党としては今後の議会運営を巡り、議会運営委員会決定の遵守を守ることを確認し、本会議の対応を整理する必要があると主張し、調整を進めていました。

11月1日10時頃に本会議開催が決定し、事態が進展することになりました。
議会運営委員長が委員会において、議会慣例を破り、自身が提案した動議に賛成しなかったことを、謝罪し今後の議会運営に対して取り決めを守ることを確認することで、全会派が納得し、本会議が開かれることと決定しました。
11時過ぎに本会議が招集されて、議員提案の公契約条例案を賛成少数で否決され、本会議が休憩となり、いくつかの意見書などが採決されないまま、流会となり、第3回定例会が終了しました。
公契約条例が否決されたことは大変残念であります。市民の約10万筆の署名と4件の公契約条例制定を求める陳情書など、多くの低賃金で働く市民の望む条例案が、一部の業界の反対意見を重く受け止めた議員の反対で否決されたと私は考えています。企業を守り、経済の活性化を図ることも、もちろん大事ですが、市民の生活を守ることのほうが大事であると思います。そのために公契約条例が必要と考えていますし、今後の対応を考えていきたいと思います。
以上二日間の市議会の混迷の状況についてであります。議会運営は多くの会派が協議し、約束や慣例を守ることで運営しており、それを守ることが大事であると思います。約束事が守られなくなると疑心暗鬼になり、議会が混乱するだけであると考えます。政党や会派の意に沿わない議案であっても多数決で民主的に決定していくことが必要であり、それを破ることはできないはずです。

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